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鳥。風。
去年の夏から鳥になりたかった。
最初は鳥になろうとは思っていなかった。

ただかわいい鳥をこの手の中に抱いていたかったんだ。

やさしく大切に、手の中に包み込んでおきたかったんだ。

でも春になり、鳥も暖かい風に誘われ、大空を飛ぶことを夢見だした。

新しい世界に興味をもった鳥を、ずっと手の中に包み込んでおくことはできなかった。

鳥が飛び去ってしまわないように、包もうとすればするほど、いつか手で鳥を押しつぶしてしまうんじゃないかと思い、手をゆるめてしまった。

鳥は新しい世界に飛んでいってしまった。

これでよかったと思いもした。

でも違ったんだ。

俺は鳥が恋しくてしかたがなかった。

自分も鳥になろうと思った。
鳥になりたかった。

俺は渡り鳥になって、大空を飛び、鳥に巡り会うことを信じた。

湖を転々とし、俺は鳥を探した。

鳥に出会うことができず、俺は疲れてしまった。

途中で大きな青い木を見つけた。

俺はそこに休むことにした。

今までいった湖を捨て、その青い木にとまった。

鳥を探すことをやめ、俺は飛ぶことを諦めてしまった。

俺は渡り鳥ではなくなってしまった。

この木はとても居心地がいいんだ。

その木の下には川が流れていた。

俺はその川に潤いを求め、川に添って歩き出した。

この川は居心地が良かった。

でも空を見上げると、どうしても鳥のことを思い出してしまう。

青い木より、木に潤いを与える川より、川を生み出す湖より、俺は鳥のことを思い出してしまう。

この広い空を飛んでも、鳥には会えない。

木のざわめきに鳥の行方を聞こう。

水面に鳥の影を追いかけよう。

俺はすべてを包む風になりたい。

風になって鳥を包み込みたいんだ。

蒼い風になって木を、川を、湖を駆け抜けよう。

俺は風になりたいんだ。

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